Twinkle Melodies

コスメとクライミングと、私の日常

おしゃれになる資格

仕事にて。

 

私が働いているアパレルブランドは、

価格帯も高めだし、いわゆるおしゃれスポットにあるので、

常連なお客様はハイソな方が多いです。

 

そして、初めていらっしゃる方も、比較的経済的にも豊かで、おしゃれな方が多いです。

 

ネイルしてて当たり前、髪はツヤツヤ、ジュエリーもキラキラ。

 

そんな中、珍しいお客様がいらっしゃいました。

パッと見は、おしゃれに興味がないか、おしゃれの仕方がわからない、という感じ。

清潔感はちゃんとあるけれど、なんとなく無難なものを着てます、と言うと伝わるかな…。

年齢のわりにメイクも不慣れな感じで、緊張した面持ちで来店されてました。

 

声をかけると、フレアがふんだんにつかわれたデザインやピンク系のカラーを選んで試着したいと言われ、結局そのあといくつかお買い上げくださいました。

 

デザインとカラーのイメージだけは最初からはっきりしてたわりに、

「どれがいいですか」と、決めてくださいと言わんばかりの強さで何度も聞かれ、その時は戸惑ってしまったし、

同僚も後から「あの人ヤバかったね」と言ってたので、やはり少し異様な雰囲気ではあったのですが…。

 

後から少し考えてみると、ちょっと違う気がしてきました。

おしゃれしたいとかフェミニンにみられたいっていう、何か強いきっかけと思いがあったんじゃないかなって。

だけどどうしたらいいかわからなくて、なんとなく良さそうなブランドをいくつか回ってみてるんじゃないかな、と。

 

やたらと年齢が足かせになって「今からだと遅い」みたいな評価を押し付けられがちですが、

おしゃれをしようと思うのが、10歳だろうが50歳だろうが、バカにされる筋合いはないんですよね。

 

自分自身の考えの浅はかさが恥ずかしくなりました。

 

まとまらなくなってきましたが、

洋服を売るということは、

おしゃれな人がより素敵に見えるようになるお手伝いをするだけじゃなくて、

おしゃれしたいと勇気を振り絞って一歩踏み出そうとしている方の背中をそっと押すことでもあるんだな、と。

 

どちらも同じように大切で、

どちらも相手の喜びに繋がること。

だから、そこに優劣をつけちゃダメなんですよね。

 

 

ビジネスである以上、売らなきゃいけないことは事実。

でもそこに喜びがあってこそ。

 

 

なんとなく、うーむと考えさせられた1日でした。